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パクリ商品

こんにちは、所長です。

『鬼滅の刃』によく似たゲームが、配信から1週間も経たないうちに、サービスを終了した。露骨なパクリとの指摘が多く、確かに「炭治郎⇒タツヤ」「禰豆子⇒カスミ」「冨岡義勇⇒キョウヤ」と、各キャラの元ネタがわかるストレートっぷりで、つい笑ってしまった。

これで思い出したのが、子どもの頃のプラモデルである。当時は怪獣ブームで、いろいろな怪獣のプラモデルが発売されていたが、なかでもニットーというメーカーが出していたガメラやギャオスやバルゴンは、値段も大きさも手頃で人気があった。ところがそのシリーズに「ワニゴン」や「ガマロン」といった、聞いたことのない怪獣が混じっていたのである。

ワニゴン? 何かの映画に出てきた? 鹿児島では放送していない番組に出てきたとか? よくわからないから、とりあえずワニゴンを買って組み立てたところ、ちゃちぃ。カッコよくない。ワニの頭にギザギザをつけただけ、という感じなのだ。その後、映画やテレビや怪獣図鑑でもワニゴンやガマロンの姿を見かけることは一度もなく、子ども心に「これはニットーが勝手に作ったニセ怪獣では…」という結論に至ったのだった。

ガメラやバルゴンなど版権を取得した怪獣のラインナップに混ぜてくるとは、斬新である(というか、ヒドイ)。当時はパクリ商品がたくさんあったので、子どももだまされ慣れてはいたのだが、このときは相手が上手であった。たぶん、だまされて買った子どもがすごくたくさんいたと思う。

いまのようにネットで消費者がつながっていたら、ワニゴンやガマロンはどうなっていたのだろう…? 『鬼殺の剣』騒ぎで、そんなことも考える。