こんにちは、所長です。
昨日のYouTubeで『グラップラー刃牙』の「範馬勇次郎が、地面をパンチして地震を止めた」というエピソードを解説した。これについての質問は、数多くいただくが、勇次郎ファンの柳田でさえ「起こってしまった地震を止めるのは、さすがにムリだろうなあ」と言っていたので、これまで答えてこなかった。作品のなかでも、勇次郎が止めたと信じる人と、偶然だろうと言う人がいて、実態は不明…という雰囲気で描かれていた。
それでも質問はたくさん届く。そこで柳田と話し合い、「科学を超越したすごい行為」という括りで、他の人々のエピソードといっしょに紹介しようという方針にした。息子の刃牙も、花山薫も烈海王も、かなりのムチャをやっているからだ。
ところが撮影当日、事前に「地震の説明をするのに、どういう絵を描こうか」と相談していると、ラフを描いていた柳田が「あっ、地震を止められるかも!」と言い出した。理由を聞くと、彼は満面の笑みで「震源から伝わってきた地震の波は、地面で反射するけど、圧縮度の違う物質の境目でも反射は起こる。つまり勇次郎が地面をパンチして、地面の深いところまで圧縮させれば、地震波は地中で反射してしまい、地表には届かない!」と答えた。僕は「信用していいの、その話!?」と怪しんだのだが、柳田は「モーレツな極論だよね。でも、やったのが勇次郎だから!」。
こうして、直前に話の内容を大きく変えて撮影したのが、昨日公開のYouTubeである。人間のパンチで地面を圧縮するのも、充分に「科学を超越してる」んじゃないかと思うけど、柳田は何度も「いやいや、勇次郎だから!」と繰り返しながら、ニコニコと撮影に臨んだのだった。