上へ戻る

今日の研究所

essay

ホーム > お知らせ > 「二重の極み」で実感したこと
  • 今日の研究所
  • Facebookで記事をシェア
  • Twitterで記事をシェア

「二重の極み」で実感したこと

こんにちは、所長です。空想科学研究所の近況を、ここに書いていきます。

先週、YouTubeで『るろうに剣心』相楽左之助の「二重の極み」をUPしたところ、1週間で13万回ほど視聴されて、500を超えるコメントをいただいた。スバラシイ人気である。

この「二重の極み」の話は、2010年に刊行した『空想科学読本8』に載せた原稿がベースになっている。YouTubeではかなり表現を変えているけれど、内容は同じだ。

しかし、本に載せた当時はあまり評判もよくなく、「期待して読んだけど、難しくて…」といった感想も多かった。書き直して『ジュニア空想科学読本』に収録されることもなく、僕は「せっかく魅惑の題材だったのに、活かすことができなかった…」と、とても悔しく思っていた。それがYouTubeで好評なのだから、僕にとってはオドロキの大復活である。

そういう原稿は、実は他にもあって、『幽☆遊☆白書』の戸愚呂弟の100%話や、『Dr.スランプ』アラレちゃんの地球割りや、『ドラゴンボール』フリーザの「戦闘力53万」などは、いずれも本では人気がなかった。理屈っぽかったり、科学的な解説が多くて、難解な印象を与える原稿になってしまったものだ。

それらがどれも、YouTube「KUSOLAB」でよみがえり、たくさん見られている。もちろんYouTubeでは構成や表現を変えるなど、細かく工夫もした。でも、理屈っぽいことに変わりはないから、それでも見られるということは、動画だからこそ言葉の強弱や柳田の表情なども伝わって、理解しやすくなるのだろう。

活字で伝え切れなかったのは残念だが、さまざまな伝え方があるのだなあ…とも実感した「二重の極み」である。