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作ってる自分たちがいちばん怖かった本、発売。

11月30日、『こわ~い空想科学読本 人体発火のナゾを追え』が発売になった。
柳田理科雄も僕も、怖い話はヒジョ~に苦手なのに、作画のフルカワマモるさんの絵と演出に惚れ込んで、シリーズの2冊目を作ってしまった。

題材は「人体自然発火現象」「トンカラトン」「隙間女」など、一度は聞いたことがありそうな都市伝説だ。
準備にあたって『日本現代怪異事典』(朝里 樹/笠間書院)など、コワイ本をたくさん読んだのだが、僕はそのうち悪夢にうなされるようになった。
また「午前2時の鏡には霊が映る」という都市伝説を題材にしようと、鏡を何枚も持ち込んで合わせ鏡を作っているうちに、ふと見た時計が2時ぴったりになっていて「ぎゃっ」と叫んだこともある。しかも、 ようやく完成させたその話は、編集部の「ページが溢れそうなので」との理由で、没になってしまった。
いろいろな意味でコワイことの多い本作りであった。

一方で楽しいこともあって、それはたとえば「舞台の小学校の設定」を考えること。実際に話に使うかどうかは別として、「こんな学校だったら楽しいだろう」と思って、僕は下のようなラフを描いたりしていた。鳥居がいっぱい並んでいる廊下とか、壁に「呪」や「死」と書いてある保健室とか……。

そんな調子で作った『こわ~い空想科学読本』。
フルカワマモるさんに、とても魅力的なマンガに仕上げていただいたので、書店の児童書コーナーで見かけたら、ぜひ手に取ってください。かなりしっかり怖いです。