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今日のお答え箱

かつて野球マンガには、しばしば「鉄球を使った特訓」が出てきた記憶がありますが、あれは効果が期待できたのでしょうか?(質問者:サルカニオン)

2019.09.29

あった、ありました。
なぜか鉄球を使った特訓がいろいろありました。

いちばん有名なのは『巨人の星』花形満の、鉄球を鉄バットで打ち返す特訓でしょう。
この特訓の目的は、大リーグボール1号を打倒すること。大リーグボール1号は、打席で構えている打者のバットにボールを命中させ、内野に跳ね返った打球を処理してアウトを取る……という、なんとも堅実な魔球でした。
星飛雄馬の豪速球が時速150㎞なら、バットに当たった衝撃だけでも880㎏になり、これを当たった瞬間にバットを振って、ホームランにしようなどとすると、31tもの力が必要という計算になります。
バットにぶつけられたボールを打ち返すのは不可能に近い。あの魔球、梶原一騎先生が生み出された必殺技のなかでは、いちばんリアルな効果があるかもしれませんね。

ところが花形の特訓は、この課題に真正面から挑もうとするものでした。つまり、ボールがバットに当たった瞬間に猛烈な力でバットを振り、打ち返す。目標は31t。

鉄球の直径は40㎝ほどもあり、中まで詰まった鉄なら、重量は260㎏。鉄バットは通常サイズだったので、こちらは10㎏くらいと思われます。
花形はこの特訓を町の工場で行い、天井から吊った鉄球を振り子のように揺らして、迫ってくるところを鉄バットで打っていた。振り子運動する鉄球の落差は1m程度と見られ、すると鉄球の速度は時速16㎞になります。
これを、たとえば同じ速度で打ち返すためには、バットに当たった瞬間に出さなければならない力は240t。

わ~、明らかにやりすぎです。31tでいいのに……。

でも、われわれが子どもの頃、この血染めの特訓に胸を打たれたことは事実。やりすぎなくらいがんばるのが特訓!という美学を、花形満に教わりました。

鉄球を使った特訓、他にもあるので、この項続きます。【了】

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