空想科学研究所

THE DREAM-SCIENCE LABORATORY
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研究ノート

2019.10.04

鉄球を使ったモーレツ特訓!【その2】  かつて野球マンガには、しばしば「鉄球を使った特訓」が出てきた記憶がありますが、あれは効果が期待できたのでしょうか?(質問者:サルカニオン)

鉄球を使った特訓の第2弾です。

鉄球特訓は、意外なことに『ドカベン』にも登場しました。
舞台は、山田や岩鬼が1年夏の甲子園。決勝戦の相手は青森県代表いわき東高校でした。
全試合を1-0で勝ち上がってきたそのチームには、足利くんという足の速い選手がいました。

彼は、宿舎で両足につけた鉄球を引きずりながら歩く特訓を行っていたのです。
その鉄球は、直径が30㎝ほどありました。
奇しくも花形が鉄バット特訓で使った鉄球と同じくらいの大きさです。中まで鉄が詰まっているとすれば、1個111㎏、左右ペアで222㎏です! これは重い!

彼は甲子園球場にもこれを持ってきていましたが、こんなに重いものをどうやって青森から兵庫まで運んだのでしょう? 僕はこれが気になってたまりません。

両足につけたまま列車に乗るのは周囲の人々にすごく迷惑がかかると思うし、両手に持ってきたのかなあ。
それができたら、足に頼らなくても、驚異的な豪腕の打者として活躍できたんじゃないかなあ…と思います。

鉄球を使った特訓、他にもあるので、この項続きます。【了】

2019.09.29

かつて野球マンガには、しばしば「鉄球を使った特訓」が出てきた記憶がありますが、あれは効果が期待できたのでしょうか?(質問者:サルカニオン)

あった、ありました。
なぜか鉄球を使った特訓がいろいろありました。

いちばん有名なのは『巨人の星』花形満の、鉄球を鉄バットで打ち返す特訓でしょう。
この特訓の目的は、大リーグボール1号を打倒すること。大リーグボール1号は、打席で構えている打者のバットにボールを命中させ、内野に跳ね返った打球を処理してアウトを取る……という、なんとも堅実な魔球でした。
星飛雄馬の豪速球が時速150㎞なら、バットに当たった衝撃だけでも880㎏になり、これを当たった瞬間にバットを振って、ホームランにしようなどとすると、31tもの力が必要という計算になります。
バットにぶつけられたボールを打ち返すのは不可能に近い。あの魔球、梶原一騎先生が生み出された必殺技のなかでは、いちばんリアルな効果があるかもしれませんね。

ところが花形の特訓は、この課題に真正面から挑もうとするものでした。つまり、ボールがバットに当たった瞬間に猛烈な力でバットを振り、打ち返す。目標は31t。

鉄球の直径は40㎝ほどもあり、中まで詰まった鉄なら、重量は260㎏。鉄バットは通常サイズだったので、こちらは10㎏くらいと思われます。
花形はこの特訓を町の工場で行い、天井から吊った鉄球を振り子のように揺らして、迫ってくるところを鉄バットで打っていた。振り子運動する鉄球の落差は1m程度と見られ、すると鉄球の速度は時速16㎞になります。
これを、たとえば同じ速度で打ち返すためには、バットに当たった瞬間に出さなければならない力は240t。

わ~、明らかにやりすぎです。31tでいいのに……。

でも、われわれが子どもの頃、この血染めの特訓に胸を打たれたことは事実。やりすぎなくらいがんばるのが特訓!という美学を、花形満に教わりました。

鉄球を使った特訓、他にもあるので、この項続きます。【了】

2019.09.23

『スター・ウォーズ』のダース・モールは、身体を真っ二つに切られても生きていました。あり得ますか?(質問者:ワッターマン)

でっ。またクモに関係する質問かい!

でも、これはバカっぽくて面白いので、気軽に考えられそうです。
シス卿のダース・モールは、『スター・ウォーズ エピソード1』でオビ=ワン・ケノービに胴体を真っ二つに切られて死んだはずでした。
でも、アニメ版の『クローン・ウォーズ』で、下半身がクモのような6本脚のサイボーグとなってよみがえったらしいんですね。わははは、なんだそれ。

ダース・モールが胴体を真っ二つにされても死ななかったということは、切断された欠陥は直ちに縫合され、必要な臓器も一そろい残っていたのでしょう。
おなかで上下に切られた彼の場合、特に心配なのは小腸です。
この臓器は、消化した栄養を体に吸収する役割を持っているから、小腸がないと、栄養が摂取できなって、命にかかわります。
人間の小腸は全長6m。消化器内科のお医者さんの意見を聞きたいところですが、少なくとも1mくらいは残っていないと、マズイのではないかなあ。

それにしても、なぜ下半身を6本足にしてしまったのでしょう。こんな改造をすると、宇宙船のハッチも潜り抜けられない。人間としての生活もやりづらくて、車や自転車には乗れないし、普通の風呂には入れないし、ゴロ寝もできません。
下半身をなぜクモみたいにしちゃったのか、その意図を聞いてみたいダース・モールです。【了】

2019.09.17

バイオハザードシリーズの巨大なクモが実際に存在したら、どれくらい強いですか?(質問者:アグバー)

クモ、苦手です。
人間もクモも尊い生命に変わりはない、と思うものの、どうしても苦手で……。
小学生のとき、『仮面ライダー』の第1話に怪人・蜘蛛男が出てきて、心臓が止まるかと思いました。
アメコミの『スパイダーマン』の存在を知ったときには、日本に生まれたことに、胸をなでおろしました。

そんなワタシが、ネットで恐る恐る画像を検索してみたところ……、わーっ、コイツか。
すごく大きくて、メチャクチャ気味が悪い!
脚1本の長さが、大人の背丈くらいあるじゃないか。

このクモ、実在するクモと比べてどれくらいデカいのでしょう。
そこで、世界最大といわれるトリクイグモ(別名タランチュラ)の一種・ルブロンオオツチグモについて調べてみると……。

ルブロンオオツチグモは、頭から尻までの体長が10㎝、脚の長さ13.5cm、足を広げた前後の長さ=脚幅が28cm、体重170g。
170gというのはスマホくらいの重量で、うひょーん、クモなのにあんなにズッシリ重いのはやだなー。

これだけでも充分ブキミなのに、バイオハザードの大グモは、ケタ違い。
脚の長さがゲームに登場する男性と同じくらいだから、その男性を1.8mと考えて(アメリカ人だろうからね)、比率から計算すると、このクモは体長1.3m、脚幅3.7m、体重400kg! でででででで、でかい!

こんな巨グモが実在したら、いったいどうなるのか?
そもそもクモの移動速度はけっこう速い。
ゴキブリは秒速1.5mで走ると言われるけど、アシダカグモというクモは、それを追いかけて捕食するのだ。
いろんな意味で、むえ~っ。

自分で挙げた例で自分が具合悪くなってないで、これをもとに計算すると、バイオハザードの大グモは時速29kmで走れることになりそうだ。
50mのタイムは6.2秒。高校2年生男子の平均タイムが7.3秒だから、たぶんたいていの人が追いつかれてしまう!

で、コイツはどれだけ強いのか。
ルブロンオオツチグモは鳥のヒナ、ネズミ、カエルを捕食するそうです。
体重170gのオオツチグモが体重20gのハツカネズミを捕食できるとすると、大グモは体重47kgの動物まで補食できる計算に……。わーっ、人間の女性や子どもが危ない!
いや、8本の脚を同時に繰り出されたら、男でも対処不能でしょう。結局捕まってしまい、ガブッと噛まれて神経毒を注入され、頭から食われる……。

結論。バイオハザードの主人公みたいに銃器を持っているならともかく、素手の状態で大グモに遭遇したら、もうおしまいだと思います。
やっぱりクモは怖いっす~。【了】

2019.09.14

『モンスターハンター』のラギアクルスは、海に棲むモンスターなのに電気系の技を使います。水中だと電気は漏電してしまって、技として使えないのでは?(質問者:ユッチー)

空中放電はまことにカッコよく、武器としての威力もスゴイ! 筆者もついそう思ってしまうのだけど、科学的に考えるなら、あれはとっても効率が悪いです。

空中放電といえば、ピカチュウが有名ですが、乾燥した空気中に電気を1m飛ばすには、50万Vという極めて高い電圧が必要です。あのポケモン、10万Vの電撃を放つことになってるけど、ホントはもっとすごい電気をぶちかましているはず…。

電気を攻撃に使うなら、空気中よりも水中のほうが効果的です。なぜなら、水は空気より1兆倍も電気を通しやすいから。
存在するデンキナマズやデンキウナギは、電気の流れやすい水中で放電するため、350〜800Vの電圧で敵を感電させることができます。

浴槽にドライアーを落とすと大変キケンと言われるのは、水中漏電がとても感電しやすいからです。逆にいえば、強力な武器になる。

そのうえ、海水は真水より、さらに40倍も電気が流れやすい。
海に棲むラギアクルスが電気を武器に使うのは、とても理にかなった方法だと思います。【了】

2019.09.11

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』で、逆廻十六夜が第三宇宙速度でビルを投げていました。どうなりますか?(質問者:黒)

えっ、第三宇宙速度!?
そういうキョーレツな速度でビルを投げた人は存在しないし、人類が滅亡するまでのあいだにも、たぶん一人も出てこないでしょうなあ。

宇宙速度とは、宇宙に飛び立つのに必要な速度のこと。
「第一宇宙速度」は、飛行体が人工衛星になるための速度で、秒速7.9km=マッハ23。これより速ければ、地球のまわりをぐるぐる回り続けられます。
「第二宇宙速度」は、地球の重力を振り切る速度で、秒速11.2km=マッハ33。これより速ければ地球の重力を振り切れるけど、太陽の重力は振り切れません。
「第三宇宙速度」は、太陽の重力を振り切る速度で、秒速16.7㎞=マッハ49。逆廻十六夜は、この速度でビルを投げたわけですね。

そのビルが10m四方、高さ20mの鉄筋コンクリート5階建てだったと仮定しましょう。すると、重量は740t。
これを秒速16.7km=マッハ49で投げるための力は104億t!

実際には、投げた瞬間から空気との衝突でビルはまばゆく発光し、投げた6秒後に大気圏を飛び出して、視界から消えると思います。
そして、ビルは地球の重力も太陽の重力も振り切り、どこまでも投げられた方向に飛んでいく……。

筆者が気になるのは、ビルを投げた逆廻十六夜のほうです。
投げた直後、おそらく6秒経たないうちに姿が見えなくなる。
ビルを投げた反作用で、自分が後ろにぶっ飛ばされるからです。
十六夜が体重60kgだとすると、重さ740tのビルを水平に投げた場合、自分は逆方向にマッハ60万で吹っ飛んでいく。
これはもう第三宇宙速度とかのレベルじゃないですね。0.00005秒で大気圏を離脱し、投げたビルよりハデに宇宙の彼方へ……。
ビルを第三宇宙速度で投げると、そんな危険がついてまわります。くれぐれも注意しましょう。【了】

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